地域OTAが合理的な選択である理由/総論

代表の勝又です。「2023年を地域OTA元年に!!」と意気込んでいます。

ところで、それは「地域のため」になるのでしょうか?

弊社では「なる」と信じています。その理由は「地域OTA」という選択が現状と比較して以下の点で優れているからです。

  • 経済的価値の創出・・・地域外の旅行代理店(じゃらん、楽天トラベル、JTB、HIS等)に流出している莫大な「送客手数料」(流通金額の約10%)が地域内にとどまり、循環します。たとえば1億円の流通があるとすると約1,000万円が地域内で循環します。
  • 人材育成・雇用の受け皿・・・オンライン予約システムの運用を通じて「デジタル」「ネット」に強い人材を育成することができます。地方の衰退は、止まらない人口減(特に若者)に象徴されます。この若者の人口減は「(若者にとって魅力的な)職場がない」ことが大きな原因の1つと言われます。この構造的な問題解決に貢献します。なお、雇用の原資は、町外に流出していた「送客手数料」です。
  • 地域ブランド価値の向上・・・資金と(企画や情報発信に長けた)デジタル人材によって、地域横断的な独自の取り組み・情報発信のレベルがあがります。これによって、その地域のブランド価値が高まります。旅行業界だけでなく、製造業、飲食業、住民の全てに恩恵が波及していく好循環が期待できます。

このように、地域OTAという選択は「いいことづくめ」です。

そもそも、宿泊施設の集客力は、地域のブランド・集客力に大きく依存しています。地域横断的な取り組み(を推進する組織・人・技術)に投資することは必然と言えるのではないでしょうか?

なぜ地域OTAが一般的でないのか?

前節では、地域OTAが合理的な選択であると主張しました。すると次の疑問が浮かびます。

「なぜ、一般的でないのか?」「何か大きなデメリットがあるのではないか?」

これについて弊社は、、、

「惰性」

と考えています。

「20世紀(=インターネット革命前/JTBやHISといった店舗のある旅行代理店全盛)があり、現在(=インターネット普及/じゃらん、楽天トラベルなど大手OTA全盛)がこうだから、これからも同じ」という惰性だと思います。

地域OTAを運営することに大きなデメリットはありません。

地域OTAが一般的でない理由/立ち上げ・維持コストに対する誤解

前節では地域OTAが普及しない原因として「惰性」と指摘しました。

その他に「そもそも情報システムってお高いんでしょ?」という誤解もあると思います。

確かに、以前は、自社独自の予約システムを保有するのは大変でした。20年前であれば地域OTAを実現するためのシステム(サーバー費・通信費等)は、立ち上げ(初期費)に数千万円、維持に月間100万円が必要だったでしょう。

ところがICT革命によって、コストは激減しました。「現在のスマートフォンは当時のスーパーコンピュータより性能が上」という話を聞いたことがあると思います。これは誇張ではなく事実です。30年で情報システム(=ハードウェア)の調達・維持に関するコストが1,000万分の1になったのです。

誰でも利用できるようになった「情報システム」という強力な武器を活用するかしないかは「組織」や「個人」の未来に決定的に大きな影響を与えます。「地域」も例外ではありません。

コストだけでなくセキュリティ面も

「コスト」だけではありません。20年前と今では「セキュリティ」も格段に向上しました。これはAWS(Amazon Web Services)を筆頭としたパブリッククラウドベンダーにより実現されました。AWSには世界最高レベルのエンジニアが在籍しています。これによって、AWSが提供するサービスサーバは極めて堅牢かつ安全な仕組みを備えています。

優秀なエンジニアの年俸は約4000万円です。通常では、このようなエンジニアが在籍する企業が提供するサービスは「高額」になります。ところが、AWSでは数千万台のサーバを運用しています。そのサーバの運用の多くが自動化されています。これによって巨大な「規模の経済」効果が働きます。

そのため世界の最高レベルのエンジニアが保守運用する堅牢・安全な仕組みを持つサーバを安価に利用することができるのです。それが現在です。ことIT業界に関しては10年前の常識は現在では通用しません。真逆になっていることも多いので注意が必要です。

【事実】国内大手企業が提供するサービスは「高額かつ低機能/低安全」

余談となりますが、上記の表現を変えると、規模の経済をもたない国内ベンダーのサービスは「高額かつ低機能・低安全」と言えます。先だって、「日本政府のクラウド基盤に国内ベンダーが一社も採用されなかった(=そもそも応募できなかった)」という報道が話題となりましたが、これは政府が求める「世界では常識となっているサービスレベル」を国内ベンダーは一社も達していないことを意味しています。残念なことですがこれが現実です。情緒的には国産ベンダーを応援したいですが、クライアントに対して、高額で機能が少なく、危険なシステムを提供するわけにはいきません。

【余談】地方(特に役場)では、御三家(NTTデータ、NEC、富士通)を筆頭として、日本の古くからある有名大手企業が提供するサービスを「ありがたく」使っていることが多いですが、間違いです。コストだけでなく、機能面やセキュリティ面でもデメリットが大きいです。食品は国産が安心できますが、IT業界に関しては日本の古くからある有名企業が提供するサービスは「高い、遅い、まずい」と良いところがありません。都市部と地方の格差はこういった「最新情勢」の認識の違いからも生まれているのです。

地域OTAの初期費・維持費は?

前節で「20年前であれば、地域OTAの立ち上げには数千万円、維持には毎月100万円必要だった」と述べました。

現代ではいくらでしょうか?

弊社システムの場合は、立ち上げ時に100万円。維持は毎月2~8万円(※1)ですみます。もちろん安価なだけでなく「高機能」「安全」も備えています。これを実現できているのは、以下の理由があります。古い大企業とは原価構造や開発思想が全く異なるのです。

  • パブリッククラウドをフル活用
    • 低コスト、高機能、安全を実現
  • 少数精鋭
    • 優秀かつ経験豊富なエンジニアが少人数で対応しています。
    • エンジニアは自律的に動けてかつマネジメント経験者でもあるのでマネジメントコストが極小です
    • 顧客とのコミュニケーションも行っているので、効率も品質も高いです。技術やシステムがわからない営業専門の社員が不要です
  • 間接コストが極めて少ない
    • フル在宅勤務→オフィス賃料ゼロ
    • ソフトウェアエンジニアが営業も兼ねており、営業専属社員がいません
    • 事務コスト極小化・・・クラウドサービスをフル活用しています。
  • その他
    • 高性能な開発環境の整備による生産性向上・・・48GBメモリ、8コアCPU、40インチ・4Kモニタ、マルチディスプレイ等

(※1)契約形態によります。固定料金を減らすために従量課金(例えば流通金額は2%)を設定することができます。