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クレカ決済仕様変更

このたび、クレカ決済の仕様を抜本的に変更(オーソリーを廃止してキャプチャで運用)することになりましたので、ご案内いたします。

2026年6月19日 株式会社NYANGO 勝又伸一

適用スケジュール

2026年8月1日(土)から適用 (7月31日の夜23時~翌1時頃の切替を予定)

  • ※上記スケジュールは前倒しする可能性もあります。その場合は、あらためてお知らせいたします。

変更にあたって対応していただくこと

特にご対応いただくことはございません。自動的に切り替わります。

PAY.JP社からの入金明細(CSV)に計上されるタイミングが「予約ステータス確定時」から「n日前(既定は35日前)」になります。 キャンセル料金発生時は、「n日前=売上計上」「キャンセル時=払い戻し」という挙動となります。 事業者と精算業務で、PAY.JP社の入金データを利用している場合は影響の有無をご確認いただけますようお願いいたします。

切替前の予約の扱い

  • 切り替え時にオーソリー(実売上)が作成されている予約: 予約ステータス確定時にキャプチャ
  • 切り替え時にオーソリー(実売上)が作成されていない予約: n日前にキャプチャします

本件に関するお問い合わせ

Redmineに起票していただけるようお願いいたします。

変更の背景

今回の変更には以下の背景があります。以降でそれぞれについて説明いたします。

  1. チャージバックの発生
  2. 海外カードのオーソリー期間の大幅短縮・・・60日→7日
  3. クレカ決済にまつわる問い合わせ・苦情の増加

理由1. チャージバックの発生

  • 某クライアントで2026年4月から立て続けに海外カードでチャージバックが発生した(反証不可が確定)。それ以前の発生は全体で過去10年間で0件
  • 原因はオーソリーなし(35日前に取得して有効期限60日としているが海外のカード発行会社には7日と運用が開始されている)
  • カードは3Dセキュア(本人認証)を行っているが、チャージ作成時には3Dセキュアを行っておらず保護されない
    • これは予約システムや定期課金系システム(=チャージ作成時にお客様の手を煩わせない)の標準的な仕様です。

過去10年で一度も発生していなかったのに、立て続けに発生したことから「生成AIによる不正利用高度化」「組織的不正」の恐れがあり、今後、多発することが懸念されます。


理由2. 海外発行カードのオーソリー期間の大幅短縮(60日→7日)

利用しているクレカ決済サービス(PAY.JP社)での変更となります。

海外発行カードで取得できるオーソリ期限を「最大7日まで」に制限いたします(2026年8月開始予定) | PAY.JP

上記には、国内カードについても以下の言及があります。

国内カードは引き続き最大60日のオーソリー取得は可能だがチャージバック対象となる可能性があるので非推奨。
30日以内を推奨

この変更によって「オーソリー」を使った現在の実装は実用性を失いました。(理由は以下)

  1. 予約システムの特性(連泊)
  2. 8連泊の以上の場合、物理的に対応できない
    • 3連泊であっても事前・事後のリカバリ期間を考慮すると業務上運用が困難
      • 例えば利用日直前にオーソリーがエラーになってもお客様が対応する時間的余裕がありません。場合によっては既に旅行が始まっている可能性があります。この場合、与信なしで受入れざるをえなくなり、キャンセル料金徴収リスクが高まります。
  3. カード決済エラー(与信枠超過、不正利用誤判定)へ対応する時間的猶予がない
  4. ヒューマンエラー(デポジット的に利用している場合に、現地で受け取り忘れ・過小受け取りしたので一部課金したい)へ対応する時間的猶予が短い
    1. 事業者 → 運営法人 → (場合によっては)NYANGOがそれぞれ即応できるとは限らないので、その間に失効してしまう恐れがあります。

なお、今回のオーソリー期間短縮は、海外発行カードだけが対象ですが、国内カードも同様の実装に変更します。理由は以下です。

  1. 国内カードも国際標準の7日に収斂していくのが確実視されるため。
  2. 国内発行カードと海外発行カードで異なる実装を行うとシステムが複雑になり保守効率が大きく悪化するため
  3. 現状でも複雑なエラー発生時の対応がさらに複雑になるため

理由3. クレカ決済にまつわる問い合わせ・苦情の増加

オーソリー(与信枠確保)は、一般的な利用者の感覚と異なっています。

以下のような挙動に不安に感じたお客様からの問い合わせが多発しています。苦情に発展したものも複数件報告があります。

  • デビットカードとプリペイドカードの場合は即時引き落としされる
  • カード発行会社からの与信枠確保通知を「引き落とされた」と勘違いする。
    • 与信枠確保通知の有無・内容・タイミングは、カード発行会社によって異なるので統一した案内が不可能
  • 変更(金額減)のたび与信枠を抑えてしまう。
    • 予約を3回変更(9万→10万→8万)したとすると最終的な料金は8万円でも、27万円の与信枠を抑えてしまう。システムは即時返金しているが与信枠解放がカード会社に反映されるまでタイムラグ(最大1か月程度)がある。このため与信枠が不足してカードが使えなくなることがあった。→ 強い苦情に発展したケースが報告されています

変更内容

上記の課題を解決するために以下の変更を実施します。

これにより「チャージバック発生防止」「問い合わせ削減」「仕様の簡素化/カード種別(通常・デビット・プリペイド)が違っても同じ挙動」のメリットを得られます。

もっとも大きな変更はオーソリーを廃止してキャプチャ(実売上)で運用するように設計変更します。これまでは「与信枠確保のみ行い予約ステータス確定まで支払い確定は保留」していましたが、事前に支払いを確定します。

# 予約時の仕様同意 予約時のカード登録 利用日からn日前(※4) チャージ作成のトリガ チャージ作成時の3Dセキュア(※2) 予約変更 確定
金額変更あり
確定
金額変更無し
備考
現在 なし
説明文掲載のみ
あり
3Dセキュア
オーソリー
(与信枠確保)
1. 予約処理(※1)
2. 夜間バッチで作成
なし 即時反映 キャプチャ キャプチャ
変更後 あり
「n日前引き落とし、返金は最大1か月要する」
現行と同じ キャプチャ
(実売上化)
1. 予約処理(※1)
2. 午前10時頃のバッチ。(※3)
有り 現行と同じ 現行と同じ 何もしない
  • ※1: 予約時点で利用日までn日だった場合は予約時。
  • ※2: 3Dセキュアは本人認証技術。クレジットカード発行会社によって電話もしくはEメールで実施される。3Dセキュアが成功した場合、そのチャージではチャージバックは発生しないことが補償される。
  • ※3: チャージ時の3Dセキュアが無効の場合は、システムで作成して完了。3Dセキュア有効の場合、お客様にメール通知してお客様操作をトリガとして作成(+カード発行会社による認証フロー実行)。お客様操作を機転とするのは、3Dセキュア認証はチャージ作成から30分以内という制限があるため。
  • ※4: nは20日-150日まで設定可能とします。30-60日くらいが実用的と思われます。90日や120日にする(=利用前の3-4か月前)に実際に請求を行うとお客様が不安になって問い合わせが増えると予想されるのでご留意ください。

3Dセキュア有りのチャージ作成の流れ

sequenceDiagram
    title リダイレクト型の3Dセキュア処理フロー
    participant M as ちいプラ
    Actor O as お客様
    participant P as 決済サービス会社(PAY.JP)
    participant C as カード発行会社

    M->>O: お客様に支払い依頼通知メールを送信
    Note over O: マイページ予約詳細に移動
    Note over O: 支払い確定ボタン押下
    O->>M: 支払い作成通知
    M->>P: 3Dセキュア処理待ち状態のリソースを作成リクエスト
    P->>M: 3Dセキュア処理待ち状態のリソースを作成
    M->>O: 3Dセキュア開始エンドポイントへ誘導
    O->>P: リダイレクト
    P->>C: 3Dセキュア認証フロー開始
    Note over C: カード発行会社認証画面にて認証を行う
    C->>P: エンドユーザーが認証を終えたことを検知
    P->>M: 認証結果通知
    Note over M: 認証結果のハンドリング
    M->>P: 成功なら3Dセキュア完了エンドポイントへリクエスト
    P->>M: 支払いなどに利用できるリソースを返却
    Note over M: 支払いや顧客カード追加などを処理

導入で期待する効果

  • チャージバック発生抑止
  • リカバリ対応する時間的猶予の拡大・・・180日間返金可能。
  • お客様の与信枠を抑え続けない
  • 発行国やクレカ種別(デビット、プリペイド)の区別なく仕様を統一できる。顧客対応のテンプレ化が可能
  • 問い合わせ・苦情減・・・最初に「利用日のn日前に引き落としを実施する」「キャンセルや変更時の全額返金・一部返金は即時に実施するがカード会社に反映されるまで1か月要する」ということを「同意」をとる
  • 即時課金だと最大180日(連泊やエラーリカバリを考えると30日は余裕が欲しいので150日)先までの予約しかうけられないが、n日前とすることで何日先まででも予約をうけつけられる
  • 10連泊でも対応できる

PAY.JPやクレカ仕様のポイント

  • オーソリー: 最大7日で失効
  • キャプチャ: 最大180日まで返金可能
  • 3Dセキュア
  • デビット・プリペイドの場合は、オーソリーでも即時引き落とし → 問い合わせ・苦情の一因
  • 返金を行ってもカード会社で返金・与信枠解放されるのは最大1ヶ月先 → 問い合わせ・苦情の一因